闇っ子~戸籍のない子供たち~のネタバレまとめブログ

漫画「闇っ子~戸籍のない子供たち~」のネタバレ・結末・試し読み・あらすじ・感想をまとめたブログ。

娘を売る街~昭和の赤線・吉原~ネタバレ第2話「おちょろ舟」

安武わたる先生の最新作「娘を売る街~昭和の赤線・吉原~」の第二話「おちょろ舟」は、貧しい孤島で暮らす少女が、好いた義理の兄のために夜の海をゆき「おちょろ」として沖合の船まで身を売りに行く、切ないお話です。

捨て子だったセイは、松吉に拾われて妹になり、貧しい漁師の娘となりますが・・・


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娘を売る街 第2話「おちょろ舟」あらすじとネタバレ

捨て子のおセイ

島へやってきた旅芝居の一座の女が、捨てていった赤子。それがおセイだった。

漁師の息子の松吉がおセイを見つけ、貧しい暮らしながらもかわいがられて本当の兄妹のように育った。

島一番の金持ちの娘・おトヨはブスなくせに、おセイを「捨て子」だといつも馬鹿にしていた。

おトヨと喧嘩して噛みつき、お仕置きに一晩中外で縛られていたときにも、松吉はいつも自分の味方だった。

「ほかの誰が敵でもいい。松兄さえ味方なら、なんもコワない」

たとえ血がつながっていなくても、この家に拾われてよかった、と心からおセイは思っていた。

嵐で舟と大黒柱を失う一家


たくましく成長していく松吉、そして海女になる修行をするおセイは、兄妹以上に愛情を感じ始めていた。

胸の中にわきあがる、ムズムズしたような気持ち・・・だが、それが言葉になる前に悲劇が起こった。

ある日、漁に出た義父と松吉は嵐にあい、舟が転覆してふたりとも海に放り出されてしまった。

舟と義父をなくし、かろうじて松吉は命をとりとめたが右足を怪我して働けなくなってしまう。

一家の稼ぎ手を失ってしまい、途方に暮れる日々。松吉は海の恐ろしさがトラウマになり、海へ出ることすら怯えていた。

そんな兄を見て、おセイは体のぬくもりで兄を慰めようとする。

「うちを好きにしてええんよ」

だが、同時におセイは「おちょろ舟」に乗ろうと決めていた。

「おちょろ舟」の女郎となるおセイ


一家を支えるために、おセイは覚悟を決めて「おちょろ舟」に乗ることにした。

沖に停泊する荒くれ漁師たちに、慰み者にされるおセイ。

新しい舟も買いたい、病気の母にもいい薬を飲ませたい、松吉が働けない分も稼ぎたい。

昼は漁の手伝い、夜はおちょろ舟に乗るおセイを見て、おトヨが意地悪そうに裏でコソコソ動き回っていた。

娘を売る街 第2話「おちょろ舟」の結末


おトヨは密かに松吉に焦がれており、足の悪い松吉でもできる割のいい仕事の提供を申し出てきた。

さらに、裏で手を回しておセイがタチの悪い客に当たるようにと嫌がらせもする。

そしておセイはお腹に赤子ができてしまい、生まれた男の子は死んでしまう。

松吉はおトヨと祝言をあげる約束をして、かわりに金を融通してもらっていたのだった。

だから、おセイの子も邪魔だったのだと・・・

自分の身を犠牲にして兄と一家のために尽くしてきたおセイは、逆上してナタをふりあげ・・・

娘を売る街 第2話「おちょろ舟」の感想


働き手をなくしたために、身を売らざるを得なくなった捨て子のおセイ。義理の兄とは相思相愛の仲だったのに、結局お金が原因でふたりはすれ違ってしまいます。

誰の子なのかわからない、でもおセイは「松兄ィの子」と信じていた赤ちゃんを、意地悪ブスのおトヨとの祝言(結婚)に差し障りがないようにするためにと始末した祖母がひどいですね・・・。

でも、松吉は松吉で「ぬけがらのような男なぞ、おトヨにくれてやる」と働けなくなってしまった不甲斐ない自分を恥じて、おセイをおちょろ舟に乗せたくない、逃げてほしいという思いから祝言の話を受けてしまっていました。

おちょろ舟とは、「お女郎舟」からきている言葉と言われていますが、このお話の舞台になった瀬戸内海では足の早い小舟を「ちょろ」と呼ぶので、そこからついた名前だとか。

傷ついた心を抱えながらも、おセイはその「ちょろ」に乗って、新しい人生へこぎだしていったのがとても印象的でした。


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※「おちょろ舟」は「娘を売る街~昭和の赤線・吉原~」の2話目に収録されている作品です。

 

 

 第3話の感想

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娘を売る街~昭和の赤線・吉原~ネタバレ第1話「吉原の赤い花」

 「娘を売る街~昭和の赤線・吉原~」は、女郎漫画を描かせたら右に出るものなし!な勢いの作家・安武わたる先生の最新作です。

人気作「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~」で描かれている人情味あふれる女郎の世界と違い、こちらは悲惨な境遇により虐げられた女たちの悲しみと復讐を中心の物語となっています。

短編漫画4作とも、女郎漫画になっており、それぞれの娘たちがなぜ女郎に身を堕とすことになったのか、どんな悲哀を抱えて生きているのかが丁寧に描写されています。


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こちらでは第1話「吉原の赤い花」のネタバレとあらすじをご案内します。

「娘を売る街」あらすじとネタバレ

女郎にさせられた名家の令嬢

なぜわたしが、吉原の女郎なんかに・・・

片倉加恵は江戸幕府の普請奉行・片倉清ェ門の娘で、名家の令嬢だった。

にも関わらず、今では「女郎」として最低辺にある遊郭に身を堕とされ、ケダモノのような男たちに毎日犯される日々。

ふりかえると、父は自分の結納が済んだ席で「幸せにのう」と何かこれで最後だ、と思わせるような言動をしていた。

直後に父は何者かに罪を着せられ、不始末によって切腹を申し付けられた挙句、家禄は没収されてしまったのだった。

自分を大切に育ててくれた父も、家屋敷も何もかも失った加恵は、ぬけがらのようになってしまう。

父が残した借金がある、と言われて無理やり犯され、あとは最低の遊郭に放り込まれたのだった。

悪夢のような女郎の生活


加恵が送り込まれた遊郭は、その中でも最低の場所で客の質も最悪だった。

ろくな食べ物もなく、出て来るご飯は腐っており食べられたものではない。

薄い板の仕切りの向こう側からは、女たちの嬌声が丸聞こえで、衛生条件も悪い。

美人だと評判だった加恵は、客にすぐ指名されるものの、辛気臭いと二度目はなく店でも厄介者扱いされる。

死のうとしたそのとき敵の名前が


これは悪夢だ・・・早く目が覚めたい。

加恵は人の生活とも思えない、女郎の暮らしに耐えきれず、首を吊って死のうとする。

死ねばきっと、あちらへ戻れる。この悪夢から覚めることができる。

泣きながら梁に紐を通し、死のうとしたそのとき、加恵の耳に街の噂が入ってきた。

窓の外で話している男たちは、加恵の父親がはめられて殺された、という話をしていたのだ。

「本当の悪事はよ、うえのお旗本・松坂様が張本人よ」

松坂が自分の悪事を暴こうとした父を疎ましく思い、嘘をでっちあげて父に罪を着せ、切腹に追い込んだのだ。

復讐に生きる加恵


そして加恵は、自分を最初に無理やり犯して遊郭に放り込んだのが、松坂だったと知る。

あの男のせいで、父は・・・!!

このままでは、死ぬに死にきれない!と、加恵は父親の復讐を果たすために死ぬことを忘れ、自らの美貌を使って松坂を破滅させようと誓う。

「吉原の赤い花」の感想


加恵の父親は正義感あふれる優しい人でしたが、悪党の松坂に陥れられ、偽の情報を流されて横領犯として罪を着せられて切腹

松坂こそが父を死においやった犯人だ、と知った加恵は絶望して死のうとしていたのに、復讐せずには死ねないと決意します。場末の遊郭には似つかわしくないその美貌を活用し、女郎として「一番」を目指し始めます。

お嬢様だったのに、女郎という女性の尊厳をとことんまで踏みにじられる苦界に落とされた加恵は「父親の復讐」のために、腹をくくってそこで生き延び、のし上がって見事に復讐を果たしました。

女性というのは、ひとたび決意すれば本当に強いよなあ、と感じさせられるお話でその後の加恵の人生がどうなったのかも気になりました。


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 娘を売る街の第2話「おちょろ舟」感想

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いらない子 ネタバレ(闇っ子収録作)第4話 安武わたる作

血のつながっている実の娘なのに、どうしてわたしだけ・・・兄と姉をかわいがる母親は、末っ子の娘だけを「奴隷」のように扱い、差別する。

そんな環境に耐えられず逃げ出した娘が、大人になってから兄と姉に捨てられた母親の面倒を見ることになり、荒れる母のせいで人生を破壊されていきます。


いらない子」は「闇っ子〜戸籍のない子供たち〜」の4話目に収録されている作品です。


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いらない子」あらすじとネタバレ

露骨な兄弟間差別にあった少女のころ


百浦久寿美はまだ少女だったころ、比較的お上品な家に生まれたものの、自分だけが露骨に「差別」されていた。

私大の兄、有名女子校の姉のことはさんざん自慢してかわいがる母親。

母もまたお茶にお花を習って気取ったマダムのように振る舞うが、末娘である久寿美に対する態度は「お手伝いさん」「奴隷」だった。

買い物、食事の支度、洗濯物、と家事をすべてやらされ、勉強よりも家族のために尽くすことを強いられた日々。

まるで血の繋がらない義理の親かと思うほど、母は久寿美にだけ冷たかった。

父親は仕事人間で家庭を顧みず、もちろん久寿美にも愛情を見せることはない。兄と姉は母の態度にならって、久寿美をいじめる。

「あたしは・・・いらない子

幼いころから、久寿美はこの家には自分の居場所がないのだ、と思い知らされていた。


家出した久寿美


久寿美がとうとう我慢できずに家を飛び出したのは、高校の合格発表で姉だけを祝い、自分は無視されてしまったことがあまりにも悲しかったから。

お祝いにすら呼んでくれず、ひとり家においていかれてしまい、耐えきれずに「こんな家、わたしから捨ててやる」と出て行く。

やっと見つけた住み込みの仕事からスタートし、一生懸命に働くと「気が利くね」と褒められて久寿美は驚く。

今まで自宅でこき使われても怒られるばかりだったのに、外ではしっかり働けば人から認めてもらうことができるのだ、と久寿美は働くことに喜びを覚えた。

働くのが楽しくてたまらない! そう思った久寿美はますます懸命に働き、お弁当屋の地区責任者の地位にまで出世する。

父の死と押し付けられた母


あれから18年・・・仕事で成功し、久寿美は家に戻ってみたくなった。

今なら自分を認めてもらえるかもしれない。そんな淡い期待があったから。

しかし、実家に戻ると父が亡くなったことを知る。母親は認知症にかかっており、兄と姉はこれ幸いにと久寿美に母を引き取って面倒をみるようにと押し付けてきた。

要領の悪い久寿美は、結局母の面倒を見させられることになり自宅へ連れて行く。

だが、認知症の母を引き受けることは想像以上に大変だった。

話してもトンチンカンで、家の中がめちゃくちゃにされてしまう。さらにヘルパーさんに対しても暴力をふるって暴れまくり、周りに迷惑をかけてその尻拭いに奔走するはめに。

仕事どころではなく、せっかくつかんだ責任者の地位も放り出して休職せざるを得ないことになってしまった。

いらない子」の結末


久寿美は母親に「あのときは悪かった」と謝らせたいと考えていた。

なんで自分だけをいじめたのか。

唯一の生きがいである仕事まで、母親のせいで奪われて久寿美もノイローゼになってしまう。

その思いが爆発し、とうとう久寿美は母親の首を締めてしまい・・・


いらない子」の感想


3人の子供たちのうち、自分だけをいじめて愛してくれようとしない母親。どうして?なぜ?という思いを久寿美さんは抱えてずっと生きてきました。

やめておけばいいのに、うっかり実家に帰ってしまったのが運の尽きで、タイミング悪く父親が亡くなり認知症の母親を押し付けられてしまうという最悪の展開。

兄と姉は母にかわいがられていたのに、愛情がまったくなく、自己中で母親そっくりです。

でもラストでホームに入所させられる母親が「一緒にいこうよ」と言ったその言葉で、ようやく自分はいらない子なんかじゃなかったんだ、と感じられた久寿美さんは親の呪縛から逃れられたのかもしれませんね。親に愛を期待するからこそ、不幸になっていたのです。

悲しいラストですが、子供に対して愛情を持たない母親に「愛されたい」という願いを持つことは、断ち切り難いことでもすっぱりあきらめたほうが幸せになれるんだ、と思えるお話でした。


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